水がアルカリ性か、酸性かを判別するためにpH(ペーハー)値があります。水溶液中の水素イオンの酸性度を指数化したもので、pH7が中性です。ph7より小さくなるほど酸性が強く、大きくなるほどアルカリ性が強くなります。酸性とアルカリ性なら、アルカリ性のほうが体にいいようなイメージがありますが、一概にそうとは言えません。アルカリ性や酸性に傾きすぎる水は、飲み水として余り向いていないといえます。ちなみに近年よく耳にする「アルカリイオンの水」とは、人工的にpH9〜11くらいに調節された「ミネラルウォーター」です。飲みすぎると、体の中の体液は弱アルカリ性で、弱アルカリ性を保つため様々な調節が行われているわけですから、バランスを崩すことも考えられます。また、pH1.5〜2.0という強い酸性に保たれている胃液の酸性度を下げたり、殺菌消毒効果を低下させることにもなりかねません。人間の体液は健康時pH7.35〜7.45の弱アルカリ性に保たれていますから、弱アルカリ性の水はミネラル成分と一緒に無理なく体内に取り込まれます。いっぽう、人間の皮膚や髪の表面は弱酸性に保たれています。肌に潤いを与えるフェイシャルスプレーや化粧水の代わりに使用したり、肌が弱い人や敏感肌の人の洗浄には肌に刺激を与えない弱酸性の水が適しているといえます。